◆新春特別大護摩供のご挨拶(2016年1月1日)

密蔵院住職 山口正純


 あけましておめでとうございます。
 昨年11月には、フランスパリであのような大きなテロがありました。 多くの尊い人命を失うとともにフランス国民あるいは世界の人間一人一人が不安と危機感を抱いたのも事実でございます。 イスラムの教えを深く学んだことはございませんけれども、いろいろな本を読ませていただいた中で イスラム教にいたしましても、キリスト教にいたしましても、仏教にいたしましても あるいは世界に数ある宗教のどれひとつとして人を殺しことを肯定しておる教えの宗教はございません。
 むしろ、人を殺すことを教える宗教があるとすればそれはもう完全に似非宗教でございます。 宗教の名に値しない教えであろうかな。
 しかし現実の世界においては、フランスのテロだけでなくて内戦もあり、外国との 戦争もありということで、本当に穏やかなこの地球上の平和奈世界はまだまだ、遠い存在にあるなということを嫌というほど感じざるおえないわけございます。
 仏教の教えに 「戒律」 というのがございます。 その中の一番最初に出てくるやってはいけませんよというのが 殺生戒 です。 人を、生き物を殺すなかれ、そうした姿勢でやはりこの一年、そして来年も将来も含めて世界中がそうありたいなぁと思うころでございます。
 仏教の経典の主文にございます 喜色(きしょく)乾坤を満たす という文言がございます。 ”喜こびの色乾坤一擲命がけ” などといいますけれども、乾(けん)というのは天を表す言葉、坤(こん)というのは地を表す言葉でございます。 われわれ生きておるすべての世界が乾坤(けんこん)、そこに喜びの色が満ち溢れるという意味の文言でございまして、本年はそのような皆様方の年であっていただきたいなぁ、日本であっていただきたいなぁ、あるいは世界でそうあるべきであろうなぁ という思いを込めまして ただいまお不動様に元旦のお護摩を修業させていただいたところでございます。
 今日は、本当に穏やかなお日和に恵まれまして、この日よりと同じような皆様方の365日の一日一日永遠に持続されますように心から心から願いつつ年頭にあたり御礼を含めまして一言ご挨拶に代えさせていただきます。 本日のご参詣、お寒い中大変ありがとうございました。 心より御礼を申し上げます。

合掌 


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