銘銘掃掃(めいめいはくはく)


「現代の意味なき殺傷事件と社会の荒廃によせて」


 朝から暑くなってますが、夕べは12時26分ごろ地震でだいぶ揺れましたね。お寺の建物も全部で20棟ありますが、殆ど戦後造った建物で一番古いのは御本堂で江戸時代嘉永年間といいますから、黒船が日本にやって来たころ造った建物でそれから鐘楼堂が明治の終わり 私の住んでる建物が昭和40年で3番目に古いものであります。だからいつもヘルメットとシューズは準備(笑)して居るのですけども今回の地震の震源が内陸部と云う事で震度6強の大きな揺れを感じました。大きな被害が出なければいいなあと思っていますが、日本列島は火山の上に乗っかってますからいつ地震が来てもおかしくない地理的条件下にありますし皆様方もいざと云う時すぐ退避できるように普段の心がけが大切かなと思います。また、昨今の殺傷事件の頻発 東川口のマンションで娘が父親を殺傷するといういたましい事件があり、また一昨日も八王子の方で本屋の従業員3人を殺傷するという次々と起こる事件がありましたが、川口の親殺しを見ましても周囲では何故だか良く判らない頭も良いし素直で前の日は父親と一緒にカレーを作ってたり、母親も問題はなかったという不可解であり又八王子の事件も、その前の秋葉原の大量殺傷事件も含めて何かこう人を殺すのに直情的に犯行に及ぶ自己中心というかキレルプッツンするというそんな意味のない殺人事件が非常に多発してますね。今年に入って無差別的な事件が増えている。又関西の方ではプラットホームから突き落とすとか今年で7件目ということで本当に痛ましい世の中だなあと思うわけであります。

 よくよく考えますと親が子供を殺めるのと違いこの数年は子供が親を殺す事件は比率的に多くなっていますね。歴史から見ても親が子供を子供が親をという尊属殺人は過去に於いてもこういう事件はいっぱいあったのだろうと思います。私も歴史小説が好きですから時々本を読んでおりますが、例えば徳川家康公も自分の正妻と倅を殺めているのですね その理由は織田信長に妻と子供は武田家を通じて繋がっているという疑いをかけられて殺したという事例があります。或いは 六銭文で有名な真田幸村という武将は豊臣方と徳川方の戦国時代の話ですがやはり家を護る 残すために 兄弟が敵として戦うそういう事例はたくさん歴史の中にはあります。又個々の事件としては子供が出来たけれども生活苦のために川に流したり貧しさゆえの親殺し子殺しはたくさんあった訳です。殺す事の善悪は別としてそれなりの事由、意味があったのですが現代はそういう意味というものがみえてこない。30も超えたいい大人が親に相談したけれども相談に乗ってくれないから殺した。など人間形成と云うか意識的、精神的に大人になりきってないそんな八王子の事件だったんだなあと思う訳であります。

 同時に何故こういう事件が頻発するのかその目的意識が違ってきている。その原因の一つとして家族制度が崩壊してしまったというところに大きな理由があると思うのです。戦後1945年(S20)に戦争に敗れてそれからアメリカの民主主義制度というものを取り入れて家族制度を再構築したと思いがちですが歴史を良く見てみますと明治政府が家族制度の打開を目的とした政策をやってきてあくまでも国家の権力として国民を治める姿勢に変わってきたとものの本に書かれております。今私のところは家族は5人でございますけども、いまこの辺で5人家族というのは平均よりちょっと多い家族構成かも判りません。現在は3人か4人の家族が標準のようですが少子化の進む現状であります。以前は三世代大勢の家族がいて近所にも親戚がいて本家だ分家だと何々家一族郎党がかたまって居ったわけであります。それが今は段々となくなりました。それは何故かというと、政府の家族政策の一つだったと思いますし、それと一番いけないのは相続の均等分配のあり方で子供が均等に相続するという政策をとったために”俺が俺が”と相続にはお金が絡んで来ますからお互い云い争いが起き家族崩壊の原因の一つがあると思います。私はやはり家長制度というものがあって長男は家を護る親を護る兄弟親族に何か事が起きたときには本家、親戚、親戚一同が中心になって手を差し延べてげる、助けてあげる そういうものがなくなった今日の姿は相続の多い少ないの足の引っ張り合いをして、兄弟同士の結びつき協力というものが非常に薄れていった一つの経緯、こういうことはどうなのか?とそんな問題意識を持っておるところであります。

 これもある本を読んだところのお話ですが、川にニジマスがおりますが産卵して稚魚に孵り体長の大きい或いは元気なニジマスは川の中でも流れのきついところ急流に棲家を探すのだそうです。急流ですから川上から栄養価の高いエサがいっぱい流れてくるのでいっぱい食べられる。一方穏やかな淀みのあるところに生息するニジマスはエサは急流に流されていくので中々大きくなれない。だけども元気のあるニジマスの方はエサには十分ありつくが強い流れに常に逆らって泳いでいなければ流されてしまう あとで淀みに棲むニジマスと両方を計ると重さは変わらないのだそうです。

 今は何でも子供たちの数に平等平等と云っていますけども私は家を護る御先祖を護る本家の人はやはり急流に身を置いていいのだろうなあと思うのです。そのかわり何かの場合に於いては弱い体力のない兄弟を助けてあげる保護し支えてあげるという責任感をしっかり持ってくれればそこに真の家族制が保たれるのではないでしょうか。

 ここのところ我々の意識を超えた世界の意味のない無差別殺人唯プッツンきれたからといって殺された方々被害者はどんな口惜しい思いをされて居るのかなあとご遺族の気持ちを思うと本当いたたまれない気持ちにさせられるわけであります。この様な社会がなくなるように我々はもっともっと努力をしていかなければいけないし、社会に対する視線真実を見極めながらマスコミの数字というものをすべて鵜呑みにするのではなくテレビニュースやワイドショ-. 新聞等のその情報の奥を読んで対応していく心構えが大切ではなかろうかと思います。本日もご清聴ありがとうございました。

合掌