一休入魂

2011年06月

第20回:祈り


 去る3月11日に発生した、東北地方太平洋沖地震に於いて多数の尊い人命が失われ、今だ多くの被災者が避難生活をしているということで、ご冥福と一日でも早い復興を願って止みません。
 そんな中、私も震災後の福島県へ復興支援に行ってまいりました。
 被災地の実状をこの目で見た時の無力感は今でも忘れられません。 重機もなく、ガソリンもなく、人力で瓦礫の撤去を行ってきました。 大の大人が30名いて、一日の作業が車3台分のスペースの確保しかできず、顔を上げれば見渡す限りの瓦礫の山、愕然としました。
 しかし、そんな中でも被災者の方々は手を取り合って、互いに励まし合いながら一生懸命生活をされておりました。
 この復興支援というのは被災地へ赴くだけが支援ではなく。 人的支援、物的支援、経済的支援の三つがあると言われますが、私はもう一つあると思います。 それは祈り、思いという支援です。 被災地へ目を向ける、被災者の心に寄り添う、この祈りや思いが行動となって人を動かし、被災者の心に届くと信じます。
 先日、地元青年会にて念珠250本を宮城県へ送る準備をしていた所、先方さまより是非、この念珠が埼玉の方々から贈られたという事がわかるように箱に名前を入れてほしい、日本全国の国民が被災地へ目を向けており、多くの人々が支えてくれていることを被災者に伝わるようにしてほしいと、要望がありました。 これは、物だけでなく、お金だけでなく、心を贈る、被災者の思いに寄り添うということではないでしょうか?
 みなさんの中にも朝夕にお仏壇へ手を合わせる方、御経をお唱えしている方がいらっしゃると思います。どうかその際は被災者の冥福と心を寄り添うということをいただきたいと思います。
 密蔵院ホームページ内にも私の読経が聞けるページがあります(※1)。 朝夕、お時間の有る時に被災者のご冥福と復興の為に、共に祈りを捧げていただければ幸いです。

合掌 


※1 「Web門前町」→「密蔵院本町」→「密蔵院 本堂」→「智山勤行式」でご覧になれます。